劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン、日英吹き替え比較
はじめに
こんにちは、劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンは映画館で10回以上観た紗月です。
Netflixで英語吹き替えを観た時に、日本語版とかなり訳が違うと気がつきました。
素人ながら、聞き取れた英語と日本語のセリフの違いを比較して表を作ってみました。
※本記事は劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンのネタバレしかありません、未視聴の方は絶対に読まないでください!!
※英語字幕と英語音声で、かなり違いました。専門家ではない私が耳で聞いただけで再現しています、多少違うところはあると思いますがご容赦ください。
比較表
それでは早速比較の表です!
シーン説明 | 日本語セリフ | 英語セリフ和訳/解説 | 英語セリフ原文 |
---|---|---|---|
ギルベルトとヴァイオレットが戦時中に分かれたシーン | 生きなさい | mustではなくhave to を使っているので、同じ「生きなければならない」でも、より「個人の意見より「義務」のニュアンスが強くなっています。 | Vilolet, you have to live. |
ギルベルトに手紙を書いているシーン | いつかこの手紙が届くことを願って。 | 「願う」で、実現可能なhopeではなくお祈りや次元可能性が低い時に使うwishを使っている。 | I wish someday this letter will reach you. |
ユリスとヴァイオレットの指切りシーン | 指切り | 小指の約束 | pinky promise |
エカルテ島での海への讃歌独唱シーン | 今も過去も未来も包み、揺蕩うあなたに身を委ね、 | 私たちは、自分の体を完全にあなたに委ねます。現在も、過去も、未来も。 | We fully entrust our bodies to you. In the present, in the past, and in the future |
ホッジンズが叫ぶシーン | この大馬鹿野郎!! | ギルベルト、この愚か者!! | Gilbert you are idiot!!! |
葡萄畑で大佐のセリフ | だが、今は麻袋に詰め込んでお前をヴァイオレットの前に放りだしたい気分だ。 | でも今は、お前をスーツケースに詰めて 引きずって行って、ヴァイオレットに対面させたい。(そしたらお前も)自分でやらかしたこのゴタゴタを 解決できるだろ。 | But now, all I wanna do is stuff you into the suitcase and drag you off to see Violet, so that you can fix this mess you've made. |
ヴァイオレットの手紙 | 愛してるを、ありがとうございました。少佐が愛してると言ってくださったことが、私の生きていく道標になりました。そして、愛してるを知ったから、愛してるを伝えたいと思いました。 | 愛してるをいただき、ありがとうございました。少佐が愛してると言ってくださったことが、私の生きていく道標になりました。そして、愛してるを学んだから、私も「あなたを愛してます」と伝えたいです(注1)。 | Thank you for giving me those words, I love you. Hearing you tell me I love you, it's become a guiding light in my life. Now, since I've learned " I love you", I want to tell you that I love you too. |
ヴァイオレットの手紙 | 少佐、ありがとうございました。今まで、本当にありがとうございました。 | 少佐、あなたは私が思っている以上に私の人生を変えてくれました。ありがとうございます すべてに感謝します。 | Major, you change my life more than I ever know. Thank you. Thank you for everything. |
ギルベルトがヴァイオレットに向かって叫ぶシーン | 「ヴァイオレット!」「ヴァイオレット〜〜!!」 | 「ヴァイオレット、待てくれ!」「ヴァイオレット、戻って来てくれ!」 | Violet, wait! Violet, come back! |
解説と考察(読まなくてもいいよ!)
・海への讃歌、日本語版より主語が入ることでより具体的になっている印象を受けました。
・大佐の名台詞、「麻袋に〜」がまさかの「スーツケース〜」に!!??無駄におしゃれな雰囲気が漂いながらも、日本語版にはない台詞、「(そしたらお前も)自分でやらかしたこのゴタゴタを 解決できるだろ。」が入ることで、ギルベルトをヴァイオレットの前に突き出すだけでなく、どうしてほしいのか、具体的な内容になってますね。
・日本語版では「ありがとうございました」がひたすら繰り返される、ヴァイオレットからの手紙のシーン、英語版では「ギルベルトがヴァイオレットの人生を変えてくれた」ことへの感謝が入っています。きゃあ〜〜〜!!!
・英語吹き替え、問題が一つあります。英語版って「愛してる(ということ)=名詞」「あなたを愛してます=告白」の両方とも"I love you" で訳しているので、どちらかわからないことがあるんです。
例えば表中の(注1)、この台詞、二通りの解釈ができます。
その1→ヴァイオレットが少佐に告白している、つまりI love youのyouは少佐個人。
その2→一般論として「愛してる」を伝えたいと言っている。つまりyouは特定の個人ではない。
ただ、私個人は「少佐への直球告白の説」を支持します!!!!なぜなら、直前の文Hearing you〜のyouは「少佐」のことを表しているので、文法的には、そのままyouは少佐個人を表していることになるからです。これが一般論として「愛してる (ということ)を皆に伝えたい」だと、I want to tell "I love you", というように、tell you のyouが抜けて”I love you”全体が名詞扱いになるはずだからです。きゃあ〜〜〜!!!!!
・日本語版でも話題になった、ギルベルトの「ヴァイオレットおおおおお〜〜〜!!!!」のシーン。英語版だと、「待てっくれ!」「戻ってきてくれ!!」と命令形のお願いが追加されてます。ギルベルトからの最後の「命令」、これならヴァイオレットも従って海にドボンしてでも戻りますわ…きゃあ〜〜〜〜〜〜〜!!!!
まとめ
全体としてはほぼ直訳に近かったですが、やはり最後のギルベルトと大佐の再会シーン、ヴァイオレットの手紙は違いが多くて驚きました。英語版だと、ヴァイオレットも少佐も、はっきり・情熱的に伝えてることが多いですね!皆さんもぜひ、聞き比べてみてください!
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
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